内科的な問題が原因の口臭

口臭対策

内科的口臭は肺からの臭い

 内科的な問題が原因の口臭のほとんどが呼気(息)からの臭いです。よく「胃が悪いと口臭がある」といわれますが、これは別に胃から直接臭いが上がってくるわけではありません。  多くの場合は、胃が悪いと舌の表面に舌苔というコケのようなものが異常繁殖し、それが臭うのです。  口臭に関する記事でも勘違いしているものをよく見ますが、ゲップのときを除いて胃の臭いが口の中に上がってくることは決してありません。胃の一番上は食道につながっていますが、この部分は通常時は噴門という強い括約筋でピタッと閉じられています。この噴門は食べ物や飲み物を呑みくだした時だけ開くようになっており、胃からの空気は漏れないようなっています。  内科的な原因の口臭の多くは、肺からの臭い物質の排出が原因です。人の体の中で消化・代謝されたものは最終的に排泄されるか、血液に混じるかします。たとえば腸で発生するメタンガスの大半はおならとして対外に排出されます。  しかし、一定量は(我慢したりすると増える)最終的に血液に溶けて体を循環し、最終的に肺に運ばれ、肺のガス交換機能によって空気を取り入れる代わりに肺から排出されます。このガスが呼気(息)に混じるのです。  つまり、内科的な原因の口臭は、病気によって体内にできた臭いの物質が、血液に混ざり肺から排出されることにより、息に混ざって口臭となるのです。

ピロリ菌について

口臭の一番多い原因は慢性胃炎や胃・十二指腸潰瘍が原因の場合です。よくピロリ菌がいると口臭があると言われますが、ピロリ菌が直接臭いの原因と言うよりは、それによって引き起こされる慢性胃炎や胃・十二指腸潰瘍が原因で口臭が起こっているのでしょう。    最近では自宅でピロリ菌の検査ができるようになって来ました。通販で対応している薬局やクリニックもあり、費用も数千円で済みますので胃に自覚症状がある方は一度検査されてはいかがでしょう。インターネットで「ピロリ菌検査 自宅」で調べればたくさんヒットします。  ただし、ピロリ菌の除菌治療は胃潰瘍、十二指腸潰瘍がある場合以外は保険が適用されません。その場合自費診療になりますが、おおむね1~2万円程度で治療してもらえるところが多いようです。また、ピロリ菌については、詳しく言うと、除菌した場合潰瘍が再発しないとゆうことがわかっているだけで、潰瘍の原因菌と特定されたわけではありません。  ピロリ菌にはまだ解明されていないことも多いので、人体にとって有用な働きもあるかも知れないので、胃にたいした症状がないのであれば除菌は避けたほうがよいと思います。

消化不良による慢性胃炎

 そのほか、消化不良による慢性胃炎が原因の口臭も多いようです。胃のもたれやむかつき・食欲不振などの症状がある場合は消化不良が疑われます。この場合はイスロという胆汁製剤がよく効くようです。  消化不良による慢性胃炎が疑われる場合は、医師や薬剤師に相談してイスロを試してみても良いでしょう。この手の口臭には即効性があるようです。

肺からの臭いではない口臭

 他に肺からの臭いではないものとして、病気の出現率は低いのですが、唾液が出なくなることによって口が、からからになって臭うシェーグレン症候群や、同じく出現率は低いのですが、先天的な代謝の異状によって体臭や口臭など体全体から臭う魚臭症、イソ吉草酸血症などがあります。 内科的な病気が原因の口臭は、ほとんどの場合原因となる病気がなくなれば口臭も消えてなくなります。]]>

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