鼻が原因の口臭

口臭対策

鼻の炎症が原因

慢性副鼻腔炎

 鼻からの呼気が臭う場合は、鼻やその周辺に炎症が起きているためです。鼻の周辺にはいくつもの空洞があり、それを総称して副鼻腔(ふくびくう)と呼びます。鼻が臭う場合(鼻臭、びしゅうという)は、この副鼻腔に慢性的な炎症があることが多いのです。  この部分の慢性的な炎症を慢性副鼻腔炎といいます。別の呼び方である蓄膿症のほうがよく聞くかも知れませんが、同じ病気を指します。簡単に言いますと、この病気は副鼻腔の空洞に膿が溜まり、そこに細菌が繁殖することにより強い臭いが発生します。この臭いが鼻息に混ざったり、口からの呼気に混ざって口臭が発生します。  また、鼻炎や副鼻腔炎がある場合、後鼻漏と言って鼻水がのどのほうに落ちる症状を伴うことが多く、そうしますと舌が汚れて臭いが発生したり、のどの炎症を引き起こしたりして複合的な口臭に発展することが多いのです。  今まで鼻に炎症があり、原因不明の強い口臭に悩まされてきた方はこのことが疑われます。この場合は鼻だけの対処では良くなりません。したがって鼻が原因ではないと思いこんでしまうことが多いのです。

慢性鼻炎

 鼻の中には広い空間があり、その空間を鼻腔と言います。鼻腔の表面はひだひだとなっていて、かなり大きな表面積があります。鼻から入ってきた外気はここで急速に温められ、湿気を与えられてからのどを通して肺に送られます。  また、その大きな表面積の粘膜で、侵入してきたほこりや細菌を捕らえ、分泌液でくるみ、鼻水や痰として体外に排泄する役割を持っています。  この鼻腔に慢性的な炎症が起きている状態が慢性鼻炎です。慢性鼻炎は副鼻腔炎ほど鼻臭が強くないことが多いようですが、ひどい場合はやはり強烈な臭いがします。  また、鼻腔に炎症があると体外からの異物の侵入を防ぐという機能が薄れ、処理しきれない細菌などが白血球を通じて全身に運ばれることになります。このことにより、他の免疫器官をはじめ全身の免疫力低下を引き起こします。さらに副鼻腔炎と同じく、後鼻漏により直接舌やのどを汚してしまいます。

歯性上顎洞炎

歯周病や虫歯を治療せずに居ると、細菌が歯と隣り合わせにある上顎洞に入り炎症を起こします。これが歯性上顎洞炎です。この病気は急性の場合と慢性の場合があります。どちらも膿の混ざった鼻汁が出てそれが強い臭いを放ちます。さらに急性の場合は歯の痛みを伴いますが、慢性化すると痛みを感じないことが多く放置しがちです。 この治療は歯の治療と上顎洞の治療を同時進行させねばならず、歯科と耳鼻科の両方の受診が必要となります。鼻から膿が出るような状態であれば直ちに耳鼻咽喉科を受診しましょう。

副鼻腔真菌症

副鼻腔の中に真菌、つまりカビが繁殖してしまうことがあります。繁殖するカビはごく普通のカビですが、体の抵抗力が失われていたりすると繁殖してしまうことがあります。この病気にかかると、鼻からの息が悪臭を放つようになります。 ほかの症状としては頭痛、顔面痛、膿性の鼻汁、鼻づまり、チーズのような鼻くそなどがありますが、このような症状がなく鼻臭だけがする場合もあるようです。この病気に限りませんが、特に症状がなくとも鼻臭があれば、耳鼻科で診てもらうべきです。病気の部分があればレントゲンやCTですぐに見つかりますので発見は容易です。 鼻に炎症がある場合の口臭対策はもちろん耳鼻科の受診が第一ですが、自分でも鼻・のど・口のすべてを清潔に保つことが必要です。鼻うがいのどうがい・口うがいを実践し洗浄してください。]]>

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